Laravel5.5 LTS 日本語ドキュメント

このリポジトリはPHP Webアプリフレームワークである、LaravelのLTSバージョンである5.5の公式英文ドキュメントを日本語へ翻訳しています。

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サービスコンテナ

イントロダクション

Laravelのサービスコンテナは、クラス間の依存を管理する強力な管理ツールです。依存注入というおかしな言葉は主に「コンストラクターか、ある場合にはセッターメソッドを利用し、あるクラスをそれらに依存しているクラスへ外部から注入する」という意味で使われます。

シンプルな例を見てみましょう。

<?php

namespace App\Http\Controllers;

use App\User;
use App\Repositories\UserRepository;
use App\Http\Controllers\Controller;

class UserController extends Controller
{
    /**
     * ユーザーリポジトリの実装
     *
     * @var UserRepository
     */
    protected $users;

    /**
     * 新しいコントローラインスタンスの生成
     *
     * @param  UserRepository  $users
     * @return void
     */
    public function __construct(UserRepository $users)
    {
        $this->users = $users;
    }

    /**
     * 指定ユーザーのプロフィール表示
     *
     * @param  int  $id
     * @return Response
     */
    public function show($id)
    {
        $user = $this->users->find($id);

        return view('user.profile', ['user' => $user]);
    }
}

この例中で、UserControllerはデータソースからユーザーを取得する必要があります。そのため、ユーザーを取得できるサービスを注入しています。このようなコンテキストでは、データベースからユーザー情報を取得するために、ほとんどの場合でEloquentが使われるでしょう。しかしながら、リポジトリは外部から注入されているため、他の実装へ簡単に交換できます。さらに、「モック」することも簡単ですし、アプリケーションのテストでUserRepositoryのダミー実装を作成することもできます。

Laravelのサービスコンテナを深く理解することは、パワフルで大きなアプリケーションを構築するのと同時に、Laravelコア自身に貢献するために重要なことです。

結合

結合の基礎

ほとんどのサービスコンテナの結合は、サービスプロバイダの中で行われています。そのため、ほとんどの例はコンテナ中で使用される状況をデモンストレートしています。

{tip} インターフェイスに依存していないのであれば、コンテナでクラスを結合する必要はありません。コンテナにオブジェクトを結合する方法を指示する必要はなく、リフレクションを使用してそのオブジェクトを自動的に依存解決します。

シンプルな結合

サービスプロバイダの中からは、いつでも$this->appプロパティにより、コンテナへアクセスできます。bindメソッドへ登録したいクラス名かインターフェイス名と、クラスのインスタンスを返す「クロージャ」を引数として渡せば、結合を登録できます。

$this->app->bind('HelpSpot\API', function ($app) {
    return new HelpSpot\API($app->make('HttpClient'));
});

コンテナ自身がリゾルバ―の引数として渡されることに注目してください。これで構築中の依存を解決するためにも、コンテナを利用できます。

シングルトン結合

singletonメソッドは、クラスやインターフェイスが一度だけ依存解決されるようにコンテナに登録します。一度シングルトン結合が解決されるとそれ以降、この結合が参照されるたび、コンテナは同じオブジェクトインスタンスを返します。

$this->app->singleton('HelpSpot\API', function ($app) {
    return new HelpSpot\API($app->make('HttpClient'));
});

インスタンス結合

既に存在するオブジェクトのインスタンスをinstanceメソッドを用いて、コンテナに結合することもできます。指定されたインスタンスが、以降のコンテナで呼び出されるたびに返されます。

$api = new HelpSpot\API(new HttpClient);

$this->app->instance('HelpSpot\API', $api);

プリミティブ結合

クラスでは依存注入により、インスタンスだけでなく、整数のようなプリミティブな値を受け取る必要もあります。それが必要なクラスへ、どんな値でも、コンテキストによる結合を使用すれば簡単に実現できます。

$this->app->when('App\Http\Controllers\UserController')
          ->needs('$variableName')
          ->give($value);

インターフェイスと実装の結合

サービスコンテナーのとても強力な機能は、インターフェイスを指定された実装に結合できることです。たとえばEventPusherインターフェイスとRedisEventPusher実装があるとしましょう。このインターフェイスのRedisEventPusherを実装し終えたら、以下のようにサービスコンテナに登録できます。

$this->app->bind(
    'App\Contracts\EventPusher',
    'App\Services\RedisEventPusher'
);

上記の例は、EventPusherの実装クラスが必要な時に、コンテナがRedisEventPusherを注入するという意味です。ではコンストラクタか、もしくはサービスコンテナが依存を注入できる場所で、EventPusherインターフェイスをタイプヒントで指定してみましょう。。

use App\Contracts\EventPusher;

/**
 * 新しいインスタンスの生成
 *
 * @param  EventPusher  $pusher
 * @return void
 */
public function __construct(EventPusher $pusher)
{
    $this->pusher = $pusher;
}

コンテキストによる結合

時には、同じインターフェイスを使用した2つのクラスがあり、クラスごとに異なった実装を注入しなくてはならない場合もあるでしょう。たとえば、2つのコントローラが異なったIlluminate\Contracts\Filesystem\Filesystem契約の実装に依存している場合です。Laravelでは、このような振る舞いの定義をシンプルで、読み書きしやすくしています。

use Illuminate\Support\Facades\Storage;
use App\Http\Controllers\PhotoController;
use App\Http\Controllers\VideoController;
use Illuminate\Contracts\Filesystem\Filesystem;

$this->app->when(PhotoController::class)
          ->needs(Filesystem::class)
          ->give(function () {
              return Storage::disk('local');
          });

$this->app->when(VideoController::class)
          ->needs(Filesystem::class)
          ->give(function () {
              return Storage::disk('s3');
          });

タグ付け

一連の「カテゴリー」の結合を全部解決する必要がある場合も存在するでしょう。例えば、異なった多くのReportインターフェイスの実装配列を受け取る、レポート収集プログラム(aggregator)を構築しているとしましょう。Reportの実装を登録後、それらをtagメソッでタグ付けすることができます。

$this->app->bind('SpeedReport', function () {
    //
});

$this->app->bind('MemoryReport', function () {
    //
});

$this->app->tag(['SpeedReport', 'MemoryReport'], 'reports');

サービスにタグを付けてしまえば、taggedメソッドで簡単に全部解決できます。

$this->app->bind('ReportAggregator', function ($app) {
    return new ReportAggregator($app->tagged('reports'));
});

依存解決

makeメソッド

コンテナによりクラスインスタンスを依存解決する場合は、makeメソッドを使います。makeメソッドには、依存解決したいクラスかインターフェイスの名前を引数として渡します。

$api = $this->app->make('HelpSpot\API');

もし、$app変数へアクセスできない場所で依存解決したい場合は、グローバルなresolveヘルパが使えます。

$api = resolve('HelpSpot\API');

依存しているクラスが、コンテナにより解決できない場合は、makeWithメソッドへ連想配列を渡すことにより注入できます。

$api = $this->app->makeWith('HelpSpot\API', ['id' => 1]);

自動注入

一番重要な依存解決方法は、コンテナによる依存解決が行われるクラスのコンストラクタで、シンプルに依存を「タイプヒント」で記述するやりかたです。これはコントローライベントリスナキュージョブミドルウェアなどで利用できます。実践でコンテナによりオブジェクトの解決が行われるのは、これが一番多くなります。

たとえば、コントローラのコンストラクタで、アプリケーションにより定義されたリポジトリをタイプヒントしてみましょう。このリポジトリは、自動的に依存解決され、クラスへ注入されます。

<?php

namespace App\Http\Controllers;

use App\Users\Repository as UserRepository;

class UserController extends Controller
{
    /**
     * Userリポジトリインスタンス
     */
    protected $users;

    /**
     * 新しいコントローラインスタンスの生成
     *
     * @param  UserRepository  $users
     * @return void
     */
    public function __construct(UserRepository $users)
    {
        $this->users = $users;
    }

    /**
     * 指定されたIDのユーザー表示
     *
     * @param  int  $id
     * @return Response
     */
    public function show($id)
    {
        //
    }
}

コンテナイベント

コンテナはオブジェクトの依存解決時に毎回イベントを発行します。このイベントは、resolvingを使用して購読できます。

$this->app->resolving(function ($object, $app) {
    // どんなタイプのオブジェクトをコンテナが解決した場合でも呼び出される
});

$this->app->resolving(HelpSpot\API::class, function ($api, $app) {
    // "HelpSpot\API"クラスのオブジェクトをコンテナが解決した場合に呼び出される
});

ご覧の通り、依存解決対象のオブジェクトがコールバックに渡され、最終的に取得元へ渡される前に追加でオブジェクトのプロパティをセットすることができます。

PSR-11

Laravelのサービスコンテナは、PSR-11インターフェイスを持っています。これにより、Laravelコンテナのインスタンスを取得するために、PSR-11コンテナインターフェイスをタイプヒントで指定できます。

use Psr\Container\ContainerInterface;

Route::get('/', function (ContainerInterface $container) {
    $service = $container->get('Service');

    //
});

{note} 識別子をコンテナへ明確に結合していない場合、getメソッドの呼び出しで例外が投げられます。